毎日がすわりすぎ
どうすれば楽にストライドを伸ばせるのか
21世紀のライフスタイルはとにかく座ることばかり、これが問題だ。だから多くの人は股関節の前が縮まっている。ケニアのランナーの流麗なランニングフォームを眺めると、股関節から後ろに足がすっと伸びているのがわかる。そしてそこででん筋がしっかり足を後ろに押し出すから速く走れるわけだ。
というわけで、実際ランナーの85%超は股関節の屈筋(前にある筋肉)が固い。Deena Kastor選手がアキレス腱炎に苦しんだのものそのためであり、股関節を柔らかくすることで克服できた。
専門家たちも、股関節が硬く、でん筋が弱いとあらゆるランニング障害、シンスプリントからアキレス腱障害までが起きやすいことを指摘している。とくにこじれることの多いハムストリングの故障には、まず股関節の伸展を柔らかくすることが重要だ。
けれども、腰椎を強く反らして過伸展して骨盤を前にたおす格好で股関節を伸展しようとしても、それでは股関節を柔らかくすることはできない。
股関節が後ろに十分に伸びることができるなら、反動で動く股関節の屈曲(前への動き)も強くなる。それで飛ぶが如く走れるわけだ。
そこでファンクショナル・トレーニングの出番となる。けれども結果を出すには忍耐と努力が必要なのは間違いない。汗をかかずして結果は出ないのだ。
まずは最近は流行らないが、静的なストレッチを始めてみよう。たとえばこんな感じだ。
体をアップライトに保ち、股関節の前を伸ばす。骨盤が前に傾かず水平であることを意識しよう。膝をついたまま、体を前に持っていく。
後ろ足のでん筋を効かせることを意識しよう
これはランの前・後に行うダイナミックストレッチだ。後ろ足のでん筋を使って体を前に押し出す。左右を10回づつ繰り返す。5へ
(Deena Kastor選手の紹介ビデオはこちら)